最も優れた詩ベスト10(10 Greatest Poems Ever Written)というウェブサイト上での、8位をご紹介いたします。

 

Percy Bysshe Shelley(パーシー・ビッシュ・シェリー)の「Ozymandias」(オジマンディアス) という詩です。

 

パーシー・ビッシュ・シェリーはイギリスの詩人。

 

オジマンディアスは、ラムセス2世(Ramesses II)と同一人物。

ゆえに、紀元前のエジプトの王様です。

オジマンディアスは、ラムセスのギリシャ語読みだそう。

 

エジプトの砂漠の中で崩壊しているオジマンディアス王(ラムセス2世のギリシャ名)の像について描かれています。

 

古代エジプトの君主ファラオは「神の子」として絶対的な権力を誇示しておりました。

ラムセス2世は当然のごとく遥か昔に亡くなっているのですが、その「絶対的権力」は、崩れ落ちた像からも理解することができる・・・といった詩でございます。

 

I met a traveler from an antique land

Who said: “Two vast and trunkless legs of stone

Stand in the desert . . . Near them, on the sand,

Half sunk, a shattered visage lies, whose frown,

And wrinkled lip, and sneer of cold command,

Tell that its sculptor well those passions read

Which yet survive, stamped on these lifeless things,

The hand that mocked them, and the heart that fed:

And on the pedestal these words appear:

‘My name is Ozymandias, king of kings:

Look on my works, ye Mighty, and despair!’

Nothing beside remains. Round the decay

Of that colossal wreck, boundless and bare

The lone and level sands stretch far away.”

 

私は古代の地から来た一人の旅人に出会った、

そして旅人はこう語った:「胴体のない二本の巨大な石の足が

砂漠に立っている・・・その近くの、砂の上には、

半分埋もれ、砕け散った頭部が横たわる、顔をしかめ、

しわが刻まれた唇、支配的な冷笑を浮かべている、

この像の彫刻家はこれらの感情をよく理解し表現し、

生存させている、この命のない石に刻み付けて、

その手はそれらを模写し、その心は煽れた:

そして台座にはこう記されている:

「我が名はオジマンディアス 王の中の王:

我が業をみよ、全能の神よ、そして絶望せよ!」

他には何も残ってはいない。崩壊した

巨大な遺跡の周りには、果てしない砂漠が

遥か彼方まで広がっているだけだ。」

 

 

王が滅びた後も、その傲慢な表情と言葉が彫刻家により残されている。

「Mighty」というのは、この頃の神様に当たる方のようなので・・・誰だ?太陽神ラーのこと?まっ、とにかく、そのような存在の方に向けて、「絶望せよ」と呼びかけている傲慢さが、ある意味で素晴らしいです。