繰り返しになりますが、ものみの塔の出版物や大会では実に様々な信者の経験が扱われます

この経験談、

「自分たちだけが神の御加護を受けている」

「唯一幸福な民は、エホバの証人だけである」

との確信を強める事に一役も二役も買っています

「自分たちだけ」...そう思うのは自由ですが、こんな経験もあります


...の前に、短く前振りをさせて下さい


昔の協会発行の雑誌に、ある日本の売れっ子漫画家の方がエホバの証人になった経験が載せられた事がありました

それは『目ざめよ!』1988年2月22日号に掲載の「しあわせを求めた漫画家」というタイトルが付けられた経験談です

これは、当時人気の一人の女性少女漫画家の方が、お金はあっても虚しく感じられるようになり、エホバの証人と研究を始められ恋人とも別れられ、やがて“真理”の道を選ばれ「しあわせ」になられたという印象的な内容でした

この経験談はどこかのタイミングで友人の姉妹から紹介され、「努力して築いた地位を後にして、すごい決断をされたんだなぁ」と感動して読んだ記憶があります


さて、ここからが今日の本題です


この経験談掲載からずっと後、私は「元」漫画家の女性の方と研究をした事がありました

「Rさん」としておきます

Rさんとは家から家で初めてお会いし、

「今迄の人は『心ここにあらず』だったけど、あなたは人の話を聴く気持ちを持っている」

そう言って下さり、すぐに次回からの研究が決まりました

Rさんは主婦兼、家でイラストレーターをやっていると教えてくださいました

一週間後、研究の約束の時間に伺った時、ちょうど庭先で水仕事をされていたので雑談しながらこう振ってみました

「Rさんが日常生活で、コレはやっておこう、と大事にされている習慣って何かありますか?」

すぐに想定外の答えが返って来ました

「習慣というか、大事なのは、愛だと思う」

そう、言われたのです

私がRさんのその答えに喜んだ事は言うまでもありません

「私もそれが一番大事と思っています!」

私はそう答えました

そしてその後、続きで家に上げて頂くと、色々な漫画が本棚にギッシリ

ヘェ〜と思いながら背表紙を順に見ていくと

(アッ)

私が小学生・中学生?位に読んだ事のある、記憶に馴染みのあるタイトルが一角に並んでいます

私「これ、懐かしいです〜!私も読んでいました」

Rさん「そう、見て良いよ」

お言葉に甘えてその中の一冊を取り出し、パラパラめくっていくうちに

(あっ!)

私「この漫画内容覚えてます!感動して泣いたやつです!」

Rさん「それ私が描いたんよ」

私「え⁉︎」

Rさん「前、漫画家やったから」

私「そうなんですか!」


お聞きすると、漫画は数年前に辞め、今は子育て等があるので時々来る依頼でイラストを描くだけにしているとのこと

...子どもの頃読んで、その心温まる展開に感動し、涙した漫画の作者が時間を越えて今、目の前に

Rさんのお名前は伏せますが、ある出版社の付録付きの人気少女漫画雑誌にしばらく描いておられました


この研究がその後どうなったか、また書きます