共通番号(マイナンバー)制度の法案が成立する可能性が高まっている。社会保障の重要性が高まり、その一方で公平性や制度の悪用の問題に関心が高まっている。共通番号制は公平性を確保するためにどうしても必要な制度であり、私の政権の時から本格的な制度設計を進めてきた。


  デンマークなど北欧の国では、現役時代の税負担率は高いが、不満は少ない。それは生まれて亡くなるまで、教育、医療、介護といった個人が必要とする社会サービスは、全て無料で、実物支給が行われ、病気や老後に備えての個人的貯蓄は不要だからである。そして課税も共通番号制により所得はほぼ完全に捕捉され、不平等がなことを国民が知っているからである。


  日本は老後や病気に備えての個人貯蓄率が高い。これがデフレの一つの原因ともなっている。社会保障と税の一体改革とともに、共通番号、マイナンバー制度もぜひ実現したい。