L-トリプトファン、フェニルアラニン、チロシン

Abram Hoffer; Healing Children's Attention & Behavior Disorders: Complementary Nutritional & Psychological Treatments (Professional Edition)、より

L-トリプトファン→5-HTP→セロトニン→メラトニン
 ↓
ナイアシン

 L-フェニルアラニン→L-チロシン→L-ドーパ→ドーパミン→ノルアドレナリン→アドレナリン

L-トリプトファン;
トリプトファンは脳内のセロトニン合成を促す。
セロトニン不足はうつ病と不眠を生じるため、セロトニンは気分と睡眠を改善させる。
トリプトファンはナイアシンの前駆物質でもある。

トリプトファンは、うつ病治療、躁うつ病治療に有用である。
このものは単独、もしくはMAOI、チロシン、リチウムなどの他の治療と組み合わせて使用する。
私は30年以上、不眠に対してトリプトファンを使用してきた。
50%の患者に有効であり、翌朝の持ち越し効果も起こさない。
睡眠導入剤に優先して用いてきた。

1日量は500mg~12g。
不眠に対しては、就寝前空腹時に3g用いる。
もし他の食物と一緒に摂取するとトリプトファンは脳内には入れず、セロトニンを増やすことができない。
空腹時に他のアミノ酸と一緒に摂取すると、競合してしまい脳内には入れない。
うつ病、躁うつ病に対しては3~6g使ってきた。

フェニルアラニン、チロシン;
フェニルアラニンは部分的にチロシンに変換される。
この変換ができないとフェニルケトン尿症になる。
このものは深刻な精神発達遅滞を引き起こす。
従ってフェニルケトン尿症患者では、フェニルアラニン除去食が必要となる。
フェニルアラニンはうつ病治療に効果がある。
dl-フェニルアラニンは疼痛治療に用いられる。
チロシンは、カテコールアミン、甲状腺ホルモンの前駆体である。
またこのものは、皮膚の色素沈着の原因となるメラニンの前駆体でもある。
チロシンはフェニルアラニンと同じようにうつ病治療に効果がある。

精神科医Slagleはうつ病治療にL-トリプトファン、フェニルアラニン、チロシンを使い、成果を上げた。
彼女自身は数年間にわたりうつ病に苦しみ、通常の抗うつ薬治療では改善しなかった。
しかし、L-トリプトファン、フェニルアラニン、チロシンを使用して回復することができた。
チロシン500~3500mgを朝と昼に投与、そして高タンパク食は禁止。
最初の週は一日500~1000mgで開始して徐々に増量。
数週~数ヶ月かけて増量後も反応が悪ければ、フェニルアラニンを追加した。

彼女はトリプトファンも推奨している。
500~6000mgを就寝前空腹時に、タンパク質は摂取せず炭水化物と一緒に投与。
B50*2(朝夕)、C4g、マルチミネラル(Ca250~1000mg 、Mg125~599mg、Mn10~30mg、Zn15~30mg、Se50~200mcg、Cr50~200mcg)も併用した。
抗うつ薬治療に反応しない場合、この治療は極めて有効だった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
こういう治療もあるのですね。
しかし、L-トリプトファン、フェニルアラニン、チロシン以外のタンパク質摂取を控えると、身体的に他の問題が出るだろう。
プロテイン+ナイアシンの方がより良いと思う。

元記事はこちら
https://www.facebook.com/100003189999578/posts/2216632021786443/