誰かが言っていましたが、フランス人は税金はごまかすものだ、まじめに払うのはフランス人精神に反すると考えているとか。本当かどうかは分かりませんが、節税と脱税の境界の間に倫理が存在しないという印象は受けますね。


それはさておき、税務署の発表では、こうした脱税で国の税収が600億ユーロから800億ユーロは減少しているという事です。これは税収の16.76%から22.3%にあたるという事です。


どんな形でこの税収漏れが起こるかと言うと、消費税を国へ納めない(これは名前だけの架空の会社を作ることによって行われているようで、大企業グループの常とう手段だとか・・・)、子会社とのアレンジで収益をごまかす。こうした会社の売り上げに関する税が230億ユーロから320億ユーロはごまかされているという事です。収益に関しては150億ユーロから190億ユーロごまかされているという事です。消費税に関しても同じくらいごまかされているという事です。いずれにせよ、総体的な課税が65.7%になりますから、フランスは企業に対する重税という事では、トップレベルです。


重税逃れにフランスから引っ越してしまうという事に関しては、40億ユーロから60億ユーロの損失になっているという事です。


こうした税金逃れに社会保障費の支払いのごまかしなどを加えると国の損失は730億ユーロから950億ユーロになるという事です。


まあ財政担当相のJérôme Cahuzac 自身がスイスに隠し口座を持っていたのではないかと、今問題になっている国ですから、これくらいのことは当たり前なのかもしれません。フランス人たちは、納税もゲーム感覚で考えているという事でしょうか?