ハンドパン購入を考えている人に向けて
 

ここ最近、日本国内でもある程度"ハンドパン"という楽器が知られるようになってきました。中にはやってみたいという人もいると思います。

 

この記事ではハンドパン購入にあたって、知っておくべき基礎知識を分かりやすくまとめました。ぜひご活用下さい。

 

[その前に]

※ 当記事は2017年3月に書いたものです。当時はハンドパンを手に入れる事自体が困難で、情報も極端に少ない状況でした。

 

ハンドパンを知ったばかりの人が、本来の価格をはるかに上回る金額の物を購入してしまったりなど、そんな当時の状況を知って書いた記事です。

 

現在状況は変わり、ブランドを選んで買える時代になりました。この記事も古くなり、内容が時代に合わなくなった為、特定のメーカーを紹介する文章を削除する事にしました。

 

誤解や不利益が生じる事の無いようにと思い、削除した次第です。

 

音・形状・色など、メーカー毎にそれぞれ個性があり、どのブランドも職人の魂が込められています。

 

「楽器は出会い」あなたが手にした楽器が、あなたにとって最高のハンドパンだと思います。2019年11月)

 

[筆者]ハンドパン奏者 柏ハング

Official Site : www.kashiwahang.com

 
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撮影:Takao Minemoto
 
ハンドパンってどこで買うの?
 
①メーカーから直接購入
基本的にはハンドパンを作っているメーカーから直接買います。メーカーのホームページがあるので、そこでオーダーしましょう。 
 
ハンドパンは職人の手作業で作られています。製作に高度な技術を必要とするため、職人が沢山いるわけではありません。
 
一般的には一社に1〜2人位です。そのため一度に多くのハンドパンを製作することは出来ません。
 
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筆者撮影

そのため、多くのメーカーは"Waiting List"を作成しています。つまりは順番待ちです。
 
オーダーするとおおよその制作日を教えてくれる工房もあります。一般的には1〜2年、人気のあるメーカーはもっと待つこともあるようです。中には受注が増えすぎて途中でオーダーストップがかかるケースもあります。
 
また稀に試作品をフラッシュセールとして売りに出している事もあります。運が良ければ、数週間で手に入る事もあるので、先ずはメーカーのサイトを確認しましょう。
 

②中古ハンドパン
近年、ハンドパンが流行しつつある事もあり、日本国内でも中古市場ができつつあります。各地域のスタジオ(教室)などで入手できるところもあるので、問い合わせてみると良いと思います。

また、TwitterやFacebookなど、SNS上で個人間のやりとりをする方もいます。コンタクトをとって質問などするところから始めると良いと思います。ハンドパンを沢山持っているコアな方が多い印象です。親切な方などは色々詳しく説明してくれるでしょう。

中古といえども貴重な手作りの楽器ですので、余程のことがない限り、価格帯は新品に近い事が多い印象的です。購入する際は、チューニングする時の工房の連絡先なども聞いておくと良いでしょう。


③オークションサイト
海外ではeBayが有名ですが、日本国内では"Yahoo!!オークション"で出品されているケースが確認されています。ただし、オークションですので、実際よりも高い価格で購入することがほとんどです。
 
ある程度ハンドパンの知識があった上で購入する方がよいです。また、楽器の品質や状態を、画像だけで判別するのは困難な為、動画で音を確認できるものをお勧めします。

 
④楽器店、仲介業者等から購入
海外メーカーから購入したいけど、知識や言葉の問題などで、自力ではちょっと難しいという方もいらっしゃると思います。
 
中にはこの素晴らしい楽器を日本にも普及させたいと思っている奏者も居ます。そういった方やメーカーのエンドーサーに相談、もしくは、楽器店から購入をするという方法があります。 
 
海外製品はチューニングする際、輸送費がかかるなど、事前に知っておくと良い予備知識もあります。簡単な修理やチューニングであれば、国内でサービスを受けられるメーカーもあので、不安であれば事前に確認しましょう。

 
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どのメーカーが良いの?
 
楽器は出会いです。
 
初めて購入する方には、おすすめのメーカーなど、そういったものがあると良いと言う意見もあるかも知れませんが、当記事では、特定のメーカーを紹介しません。
 
「楽器は出会い」とは? 私が使っているハンドパンは、向こうからやってきたハンドパンです。
 
最初のハンドパンは入手困難な時期に、運よく購入できたブランド。人生を変えてくれた一台。
 
その他、2つのメーカーが企画したプロジェクトで、半年ほど共に旅したハンドパンと別れる際、その製作者と繋がる。別れがさみしくなり、同じ音階で作ってもらった一台。 
 
その他、偶然にもイベントのロト抽選で当たった幸運な一台。
 
また某ブランドから、エンドーサーとして選んで頂き、メーカーから支給されているハンドパン。光栄であると同時に、縁を感じて使わせて頂いている二台。
 
どのメーカーのハンドパンも、人生を変えたり、新しい感性を生んでくれたり、自分に大きな影響を与えてくれています。
 
すべてがお気に入り、どの音も特別。大切なハンドパン達です。楽器は出会いだと思います。
  

演奏例 (他の楽器との組合せ)

演奏: Kashiwa Hang, Manoucha, Zaz
 
 
貴方にとって、
 
最高のハンドパンとは?
 
現在ではハンドパンのメーカーは、世界で300社程もあると言われています。(実際にカウントはしていません)
 
「どのメーカーのハンドパンを買ったら良いですか?」
 
「スケール(音階)は何を選んだら良いですか?」
 
という問合せや相談があります。色んなメーカーがあり、それぞれブランド毎に異なる特徴があります。
 
YouTubeで色んな動画を観たり、ハンドパンに実際に触れる機会があれば、体験してみましょう。様々なブランドがあって悩んでしまう人もいるかも知れません。
 
しかし、実際に使ってみて、貴方が ”心地良さ” を感じるなら。また何かのきっかけで出会って、”縁” を感じるなら、そのハンドパンで良かったという事になります。
 
最終的にはその人の好みです。そして楽器は出会いです。
 
どのブランドにも、それぞれ異なる魅力があると思います。
 
 
[ 良くある質問に対して ]
 

メールなど質問がよくくるので、色々と書いておりましたが、全員が納得する説明に限界を感じています。

 

実際に触れて体験してもらうのが一番良いと思います。


 
少し脱線しますが、ハンドパンのオリジナルである、PANArt社のHangを購入するのには手紙を書く必要があり、楽器(製作者)が人(奏者)を選ぶ時代もあった位です。
作り手である職人の方の事情や、需要と供給のバランスなど様々な条件により、入手は他の楽器ほど簡単ではありません。
 
ハンドパンを手に入れるチャンスに恵まれた時、もしかしたら、それは「縁」なのかも知れません。
 
この楽器を手にしてから、人生が良い方向に変わる方は割と多いです。この記事を読んで頂いた貴方にも、良い出会いがありますように。