チャンピオンマニアの視点

リバースウィーブのタグの変遷・年代の見分け方

テーマ: タグ

本日は、king of sweat リバースウィーブのタグの変遷を

詳しく解説していきます。

いろいろな判別方法がありますがタグの表記の変遷を

見ていくのが一番詳細に説明できますので

それでお話ししていきたいと思います。

 

 

まずは38年~40年代のタグ

この最初期のリバースは、デカランタグがついていました。

このタグがつくタイプは両V仕様になっており、前身頃と後見頃

そして、袖までが1枚仕立てになっているドルマンスリーブになっています。

しかし、この1度目パテント登録した形では未完成だったようで

積極的に生産されていなかったように感じます。

なのでドルマンスリーブ仕様のリバースは40年に一旦、生産終了となります。

 

第2次世界大戦中は生産されていなかったようで

1947年~生産再開。

50年までの2年間はこちらのデカランタグが付きます。

なかなかお目にかかれない超レアものです。

 

そして、

1950~1951年の2年間はこちら

リバースは2度パテント登録の52年までのタグ。

つまり、2度目のパテント登録前まではリバース専用のタグが付かないということになります。

 

この2度目で今の形が完成されたんです。

この50sに完成されたデザインが今日まで作られ続けていることそのものがすごいことですよね。

この完成されたリバース。

チャンピオンは満を持して50sから積極的に作り始めたんじゃないかと。

また、アームホールは当時のスウェットでは広く設計されてました。

それはチャンピオンの公式ホームページでもフットボール等の競技で

防具の上から着用する為と書いてあります。

本当かと思いますがそんな写真も存在します。

それがこちら


ワンポイントのプリントですがカッコいいです。

ちょっと脱線しましたがタグの話に戻ります。

 

 

下のタグが52年~50年中盤のリバースのタグになります。

通称:タタキタグ 初期タイプ

 

写真では判りにくいですがサイズ表記がタグの右斜め上に小さく入ります。

 

それより大きく

”REVERSE WEAVE”と"EXPANSION GUSSET”の文字。

その下に小さくUS PAT №○○○○○と表示されます。

これはアメリカで特許を取得していること表しています。

”REVERSE WEAVE”が胴部の横編みのこと。

"EXPANSION GUSSET”が脇のリブ素材の部分になります。

この2つの特許をとっていますということが

おそらく一番の売りだったのとコピーされないように

という意図があったのでしょう。

また、このタタキタグの素材は綿ではなく

光沢のある(レーヨンっぽい)素材になっています。

 

 

下のタグが50年中期~1959年のリバースのタグです。

 

 

通称:タタキタグ 中期タイプになります。

初期同様パテント表示を強調したタグですが

サイズ表記が大きくなりました。

パッと見は60年代のタタキタグに似ていますが

サイズ表記が一番下にあります。

このタタキのタグが付く年代のリバースは

ボディーが漂白していない綿そのものの色(オートミール)と

袖と裾のリブは荒目の綿でリブ編みしたものを使用して

きれいなツートンになります。

また、袖、裾のリブは縫い目の無い丸リブになってます。

 

下タグが60年~67年までのタタキタグになります。

こちらも通称:タタキタグ 後期タイプになります。

一番使われた時期が長いので比較的多くみかける

タタキタグになります。

CHAMPION KNITWEAR CO INCが一番上に表記され

サイズ表記が真ん中あたりに表示されます。

そして今まで表示されていなかったレジスタード№が表示。

(詳しくは師匠のブログを参照)

この年代までのリバースはすべてコットン100%です。

 

 

こちらが67年~71年までのタグです。

 

 

通称タタキタグ 最終タイプ。

Tシャツでいうとプロダクツタグと全く同じ年代に使われました。

Tシャツのところでも解説していますが

ニットウエアーカンパニーから社名変更により

タグが変わったと思われます。

REVERSE WEAVE”と"EXPANSION GUSSET”の文字は小さくなり

その下に青いで小さくコットン90%、ポリ10%と表示されてます。

いままでコットン100%だったのがポリ混になります。

当時のリバースはアスレチックウエアとしてアスリートが特に着用していました。

なので耐久性UPのために素材変更になったと思っていましたが実は違います。

60s後半のアメリカではコットン100%の裏起毛するスウェットシャツの販売が

消防法によって禁止されました。

なので65年に初めてポリ混のスウェットがチャンピオンから発売され

リバースも同様にポリ混になっていきました。

使用したポリエステルは同じロチェスターに本社を構えていたコダック社が

開発したポリ混素材だったんです。

 

 

次が70~76年くらいまでのタグになります。

70年がタタキタグから単色への移行期で

タタキタグ最終期と単色の最初期(アンダーバー)が共存してます。

 

通称:単色タグ 単色タグの初期タイプになります。

 

さらに細かいことをいうとタグの下にバーが印刷されている

通称:アンダーバー(上の写真の左)が初期タイプでも最初期タイプになり

REVERSE WEAVEの文字の横にTM表示。

その後、(写真右)でアンダーバーが無くなりⓇになります。

しかし、アンダーバーものでもTM表記ではなく、Ⓡ表示のものも存在します。

それがこちら

REVERSE WEAVEの後がⓇになってます。

こちらはアンダーバーが無くなるちょっと前に存在し、期間が短かった為か数は少なめ。

アンダーバーものは71年からの2、3年でⓇのアンダーバーは73年頃の1年も満たない期間かと。

 

単色初期タイプは

素材がタタキタグの最終タイプと同じ90%、ポリ10%表示です。

 

それとよく、アームホールが細いタイプと言う古着屋さんもいますが

それはこの単色の初期タイプになります。

リバースがアスリート仕様だっただけあって「WARM UP」の文字が追加。

下の写真は70年代のオレゴン大学のTRACK&FIELDのウォームアップ風景



右の人おそらく単色だなぁ~。やっぱりカッコいい。

こちらも集合写真で



後ろの右から2人目。これも単色だなぁ~。かっこいい。

 

単色タグとは1色でプリントされているタグになりますが

 

その色がいろいろあります。

そして、ポリ単色のころはサイズによってタグの色が決まります。

XSが緑

Sが青

Mが赤

Lがエンジ

XLがゴールド

なので緑が少ないと言われますがそれはすなわちXSが少ないということです。

この後に述べる後期単色タグではこの色のルールが変わってしまう為

分かりにくくなってます。

 

 

続いて76年~81年までが下の写真のタグになります。

通称:単色タグ 後期タイプです。

(76年は初期タイプとこの後期タイプが混在していると思われます。)

こちらは初期タイプとデザインは同じですが素材が違います。

コットン90%とアクリル10%。

そして、この後期タイプのタグの色はXL以外、青か赤の2色。

このようにアクリル単色では同じサイズでもどっちの色も存在します。

 

しかし、XLだけは4色存在します。

上段が77年くらいまでのころ。

下段があとで紹介するレーヨン混になる77~78年に変更になったタグになります。

 

アームホールは比較的太くなりますがパーカーのフードは小さめです。

当時はおそらくですがアクリルのほうがポリよりも高かったと思われますが

 

そんなコストUPにも関わらず、アクリル混へと大きく素材の変更となりました。

ではなぜか?

そこにはそれぞれの素材の特徴からチャンピオンのこだわりを感じます。

 

それぞれの化繊の特徴

 

 

アクリルの特徴

 

ポリより糸が太く、太い糸でできた生地は
それだけ空間ができ、空気を貯める面積も大きくなって保温力がある。

そして、着色性にすぐれていて、耐光性がある。つまり、太陽熱に強いとうこと。

また、軽く、柔らかいのでフワッとした肌触りになる。これだけのメリットがあるということ。

しかし、弱点としては伸びやすい。

 

ポリエステルの特徴

 

糸が細く、密度高ければ丈夫さが増す。また、光沢もあって美しい。
その反面、太陽熱に弱く、退色しやすい。また、肌触りもゴワっとしてしまい良くない。

 

こう見ると

 

退色、着色性、保温性、肌触り、軽量。この5つの特性が

この優先順位でポリよりアクリルのほうが勝る。

つまり、多少の丈夫さを犠牲にして、さらに伸びやすいという弱点があったとしても

アクリルの総合力が上ということなんだと判断したからだと思ってます。

実際に古着屋さんでカラーリバースものの退色の激しいのはポリものが多いです。

 

 

また、この後期タイプは着こむほどヨレッとした風合いになるのも上のアクリルの弱点が

 

出ている証拠です。

 

 

そして霜降りグレーもののみ77~78年でアクリル10%の後期タイプから

 

コットンが82%、アクリル12%、レーヨン6%の配合になる単色最終期に変更になります。

なのでアクリル10%の霜降りグレーは1年程度でかなりレアなんです。

なぜグレーの物だけにレーヨンを6%配合に変更したのかは不明ですが

生地の厚みをちょっと薄くしても強度を増すためだったんじゃないかと。

 

 

次が81年~83年までのタグになります。

これが通称:トリコタグ 前期タイプです。

ポイントはMADE IN USA表示が裏面になります。


おそらく81年は単色とトリコが混在している年になると思われます。

 

このタグは杢グレーがコットンが82%、アクリル12%、レーヨン6%

カラーボディーものはコットン90%、アクリル10%になります。

よって、杢グレーとそれ以外で配合は2つが存在することになります。

この年代のボディーの質感はかなりクオリティーが高く、個人的に評価は高いです。

 

それとこのトリコ初期タイプのタグのパーカーの紐通しの金具は単色タグと同じ

平べったいつぶしの金具が使れ、フードも単色同様小さ目の仕様です。


 


次は83~89年までのタグで

通称:トリコタグ中期タイプです。

ここでのポイントはMADE IN USAが表に表示されていること。

それと®マークがCの上にあること。

このタイミングで杢グレーは

89%、アクリル8%、レーヨン3%の配合に変更。

しかし、カラーボディーものは

コットン90%とアクリル10%と変わらずですが

この中期タグのカラーものは

タグの裏にもう一枚タグが縫い付けてあり

このもう一枚の裏タグには

「分厚い素材の為カラフルなカラーとは別に洗ってください。」
との表示がついている。単色タグから色合いのバリエーションも増え

後染めのもの生地も増えてきたため洗濯時の色移りのクレーム対応で

このタグがつけられたと思われます。

特に白色や黒色のリバースはこのトリコタグから追加されたカラーになります。

ちなみに各大学カラーのものは通常のカラーバリエーションにはなく

チャンピオンに特注していました。

たとえばダートマス大学ならモスグリーン。ブラウン大学ならブラウン。

オレゴン大学なら緑。これらは単色タグから存在しています。

また、パーカーの金具はこのタグの時代では

つぶし金具のものと下の写真のようなリングタイプが混在してます。

このリング金具タイプのパーカーのフードは今までよりも大きさくなります。


 

 

次が89年~90年までのタグです。

こちらが通称:トリコタグ後期タイプになります。

この年代では杢グレーやカラーのもに配合の違いはありません。

しかし、違いは®マークの位置。

®はchampionの文字の後ろになります。

杢グレーに関していうと中期でも2枚タグにならないので

この中期と後期との差はここを見るしかないです。

 

そして最後に

 

90年~のタグがこのタグになります。通称:刺繍タグ

しかし、89~90年まではトリコタグと刺繍タグが混在していた年になるかと思います。

また、刺繍タグはUSA製とメキシコ製が存在します。

USA製はおそらくですが95年までかとおもいます。

このタグポイントは下の写真のようにコットンが89%、アクリル8%、レーヨン3%

とコットン90%、アクリル10%の2種が存在します。

後者のものは大学等のブックストアで販売されていたものではなく

民生品として売られていたものに多いです。

なのでプリント入りではなく、単なる目玉のワンポイントが

刺繍されているタイプがそれになります。

レーヨン混紡タイプは着心地にゴワッと感が強く、着こむほどに伸びが出たり

ヨレ感は強くなり質の低下はこちらも否めないかと思います。

95年までがUSA製と言いましたが

少なくとも96年以降は間違えなくメキシコメイドの刺繍タグになります。

 

これが細分化したリバースタグの変遷と年代になります。

 

参考になりましたでしょうか?

ぜひ、お持ちのリバースのタグを見て頂き

その年代の思いにふけってみるのも古着の醍醐味ではないでしょうか。

 


2014年9月28日

 

単色タグ最終期のくだりに誤りたありましたので修正いたしました。

大変申し訳ありませんでした。

 

2014年10月15日

40sのタグを追加。

タタキタグのくだりで追加・修正いたしました。

 

2015年7月20日

 

単色タグ最終期のくだりを追加。

 

2018年2月28日

単色タグのポリからアクリルへの変更理由を変更。

 

2019年4月9日

デカランタグの年代等を変更。

 

2021年7月

トリコタグの中期、後期の記述に誤りがありそれを訂正。

これでほぼ完成されたものになったと思います。

 

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