前回、東京駅に戻ってきた私。
きっぷを購入して総武線地下ホームへとやってきました。
今から乗るのはこの当駅始発特急大船行きです。
列車名が出ていませんが、少し経てば表示されるはず…
出ました。
成田エクスプレス38号がこの列車の名前です。
東京始発大船行きの成田エクスプレス…?
成田空港へのアクセス手段として運行されるはずの成田エクスプレスなのにまったく成田空港関係ない区間しか走らない…
どうしてこのようなおかしなことになってしまったかというと、それは例のCOVID-19のせいなのです。
海外への渡航が制限され、成田空港へ向かう需要は激減。
成田エクスプレスは日中を中心に大幅減便されました。
こうして登場した「成田空港一切関係ない」成田エクスプレス。
運用面においても面白い特徴があります。
成田エクスプレス使用編成の1日の流れを書くと、
①2205M~2005M 成田エクスプレス5号(大宮・大船→成田空港)6+6両
②定期回送改変 成田空港→酒々井→幕張車両センター
③臨時回送 幕張車両センター→東京
④前6両が東京始発2038M 成田エクスプレス38号大船行き(東京→大船)
⑤後6両は臨時回送 東京→新宿
⑥新宿回送編成が 2251M~2051M 成田エクスプレス51号(新宿→成田空港)
⑦同編成が 2052M 成田エクスプレス52号(成田空港→大船)
臨時回送を繰り返すほか、通常は入らない幕張車両センター留置が発生するなどなかなか面白いことになっています。
さて、そろそろ列車が入線する時刻…
「まもなく1番線に当駅始発特急成田エクスプレス38号大船行きがまいります。危ないですから黄色い点字ブロックまでお下がりください」
…と成田空港が関係ないことを強調する自動放送が流れました(笑)
12両で入線してきた列車はさっそく分割作業を行います。
前6両が大船行き、後ろ6両は新宿まで回送となります。
分割作業が終わったところでドアが開きます。
前6両は横浜・大船行き、
後ろ6両には回送の文字が表示されました。
それではさっそく乗車しましょう。
成田エクスプレスには各デッキに液晶ディスプレイが設置されています。
よく見ると…現在地が成田空港になっています…
設定ミスでしょうか?
こちらが客室内。
赤と黒の座席、そして天井に設置された情報案内板が特徴です。
乗客ですが…ほとんど乗っていません。
JR東日本としては通勤需要を狙ったのでしょうが…A特急料金適用列車ということもあって敬遠されているのでしょうか?
一応えきねっと割引もあるようなのですが…
発車時刻となりました。
成田エクスプレス38号は静かに東京を発車しました。
次は…「空港第2ビル」だそうです。
やはり東京始発にしたこともあっていろいろ対応ができていないようで…
自動放送も止まったままでした。
幸いなことに次の品川で表示は直り、列車は通称品鶴線へと進んでいきます。
多摩川を渡り、神奈川県へ。
武蔵小杉に停車です。
続いて通勤客で若干混雑が始まっている横浜に停車。
さらに進みます。
戸塚に停車すると次は終点の大船です。
18:32、定刻に終点・大船に到着しました。
短区間ではありますが、成田エクスプレスの快適な旅を楽しむことができました。
東京始発大船行きの成田エクスプレス38号…やはり敷居が高いイメージなのか利用客はほとんど見られませんでした。
やはり成田空港輸送のイメージが強いのでしょうね…
続きます。
★乗車データ
2038M 特急成田エクスプレス38号 東京(17:46)総武①→大船(18:32)
E259系 Ne010編成(切り離した後ろの編成はNe001編成)、東京始発
※2020年9月23日乗車
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