35DCの代用電池について | 華麗なるヲタ族 ~哀と自虐に満ちた独り言の日々~

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前回の記事でオリンパス35DCは水銀電池(1.35V)が必要という話をしましたので、ちょいとカメラ用の電池について補足。

今のデジカメは充電式のバッテリーパックが当たり前となりましたが、この35DCを始めとする1970年代当時のフィルムカメラに使われていた水銀電池で最も一般的だったMR9(別名:H-D)が使われていました。

しかし、現在は環境問題やらなんやらでほとんどの国で生産中止ないし禁止となっているため、代用電池が必要になります。

ちなみに海外メーカーからMR9の外形と電圧に近い1.4Vの空気亜鉛電池(MRB625)が販売されているようですが、これらの電池は1個1,000円と決して安くはない…σ(^^;)

では、どうするか?



プランは2つ。

①ランニングコストは覚悟の上で空気亜鉛電池を使う。

②酸化銀電池(SR44)、又はアルカリ電池(LR44)のどちらかに自作のアダプタを装着し、規程値(1.35V)より高い電圧分はフィルム感度設定で補正して使う。

最初の①は文字通り、コスト高になるのは仕方がないとしてあきらめ、必要な時に必要な分だけ買い足して使う方法ですが、この空気亜鉛電池は大手カメラ店やネトオクなどでないと手に入りにくく、ネトオクだと送料なども別途かかってしまうのがネックで、欲しい時に電池が手には入らなければ意味がない。

となると、②のようにホームセンターや家電量販店でも売っているSR44やLR44を流用して使う方法がセコケチな自分には一番現実的かもしれない。

では、SR44とLR44、どちらがいいか?

電圧の安定性やバッテリーの容量、長期保存に優れるSR44がカメラに適してるみたいですが、この電池は空気亜鉛電池ほどではないにせよ価格がやや高いコトと、LR44に比べて必ずどこでも必ず売っているワケではない。

逆にLR44は電池の容量が減ると電圧が不安定になりやすく、バッテリーの寿命も短いという欠点はありますが、その代わり価格は安く、百均なんかで2個入りが105円ほどで買え、コンビニなんかでも普通に売っているコトから手に入れやすい。

となると、やはり使うならLR44。

バッテリーの寿命が短いとはいっても使わない時は電池を抜いておくのはカメラの常識だし、バッテリーの容量が減って電圧が不安定になる頃には新しい電池に交換してしまえば済む話。

その電池代だってたまにカメラを持ち出して写真を撮る程度の使用で百均の電池を2、3パック使うくらいなら金額はたかが知れている。



ただ、この②のプランを採用するにあたり問題となるのは電池の寸法とアダプター。

SR44とLR44の厚みはMR9ほぼ同じですが、直径がやや小さくこのままでは電池BOX内でカタカタ動いてちゃんと安定しないし、通電しない。

某有名カメラ修理業者から既存のSR44やLR44をカメラに使うためのアダプターが販売されていますが、このアダプターが小さい割に結構高価(3,000円くらい)で、ネトオクなんかで出回っているそこそこのコンディションの35DCと大差ない金額…(汗)

そこで、SR44とLR44をMR9と同じ直径になるようサイズを稼ぐためにコイツの出番。



見ての通り、水道の蛇口周りに使う“ゴムパッキン”です。

厚さ2mm、外経14mm(内径12mm)のこのパッキンをSR44(又はLR44)に装着してやると電池BOXにピッタリとフィットし、収まりもいい。





ただ、これだけでは電池の厚みが気持ち足りないので、アルミホイルを電池室に合うサイズで適当な厚みに成形して下駄として噛ます。





ちなみこの方法は行きつけのカメラの店主に教えていただいた方法で、実際に店主は水銀電池を使うタイプのカメラを店で売る際、カメラを買ってくれた客にこのパッキン2つと使える電池の種類、電圧毎のフィルム感度の補正値が書かれたメモを無料で渡しているらしい。

店主にはいつも本当に世話になります…m(_ _)m

一応、この方法でLR44にパッキンを被せ、アルミホイルを噛ませて電池BOXに入れて通電状態をチェック。

シャッターを押すとファインダー内のシャッタースピードと絞りを示す数値に光量に応じて指針が合う。

どうやら露出計は生きているようです。

じゃあ、シャッターは切れるか?

レバーを巻上げる、シャッターを切る。

「パチィン!」

シャッターもちゃんと切れた。

さらに詳しく見るため、裏蓋を開け、場所を変え、フィルム感度を変えながら空シャッターを切る。

光量や感度設定に応じてシャッタースピードと絞りがちゃんと変化している。

加えてセルフタイマーもちゃんと作動するコトを確認。

露出計やシャッタースピードの精度は分かりませんが、目測で見る限りとりあえず稼動品であるコトは確認。

裕に40年以上は放置されていたはずですが、どうやら保管がよかったようです。

こりゃ儲けモンです(^^)v

あとは実際にフィルムを通して写りをチェックするだけ。

評判によるとこの35DC、押すだけカメラの
初心者向けカメラですが、写りには定評があるらしいので写りには期待が持てる。

TRIP35より3年後の後発機種で同じプログラムEEカメラだから、比較してみるのも面白いかもしれない。



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