サイゼリヤで使える美術講座 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

名画と食を同時に楽しめる場所。
それが、サイゼリヤ。

サイゼリヤ


まるでウフィツィ美術館のように、
ルネサンスの画家の名画の数々が店内に飾られています。

ルネサンス
受胎告知


今回は、そんなサイゼリヤでの食事中に、さりげなく口にすると、
一目置かれるかもしれない (ウザがられるだけかもしれない) 名画の蘊蓄をご紹介いたします。
それでは、サイゼリヤで使える美術講座、スタートです。


~サンドロ・ボッティチェッリ 《ヴィーナスの誕生》 を目にしたら~

ヴィーナス


「やっぱり、サイゼリヤに来たら、ムール貝のガーリック焼き (399円) は外せないよね。
 あっ、ムール貝で思い出したんだけど、
 あの 《ヴィーナスの誕生》 のヴィーナスが乗ってるのは、ホタテ貝なんだって。
 正確には、地中海に生息するジェームズホタテ貝らしいよ。
 ガーリック焼きにしても美味しそうだよね。」



~ラファエロ・サンティ 《サン・シストの聖母》 を目にしたら~

天使


「あの天使の絵って、よくサイゼリヤで目にするけど、
 実は、ラファエロの 《サン・シストの聖母》 って絵のほんの一部なんだよ。

 ラファエロ


 天使にフィーチャーして、全体像を見せないってのはダメだよね。
 小エビのサラダ (349円) の小エビばっかり食べているようなものだよ。」



~ラファエロ・サンティ 《アテナイの学堂》 を目にしたら~

アテナイの学堂


「結局、サイゼリヤに来ると、なんだかんだでミラノ風ドリア (299円) を頼んじゃうよね。
 そうそう。ミラノと言えばさ、ミラノのアンブロジアーナ図書館に、
 ラファエロの 《アテナイの学堂》 のデッサンがあるらしいよ。
 ヴァチカンに飾られているものと同じくらい大きいんだってさ。」



~フラ・アンジェリコ 《受胎告知》 を目にしたら~

フら


「あそこに飾ってあるのは、フラ・アンジェリコの 《受胎告知》 か。
 フラ・アンジェリコってのは実はあだ名で、“天使のような画僧” という意味なんだって。
 かなりの人格者だったみたいで、布教のため、多くの宗教画を残しているんだ。
 う~ん、しかし、あの絵の大天使ガブリエルの服の色ってさ、何かに似てない?
 あっ、プロシュート (399円) か!

プロシュート


 ちなみに、このプロシュートって、高級ホテルだったら一皿2000円以上もする逸品らしいよ。
 日本でほとんどプロシュートが知られてなかった時代に、
 もっと広めたいと願った創業者である社長の鶴の一声で、破格の値段に設定したんだって。
 サイゼリヤは、プロシュート界のフラ・アンジェリコだよなぁ。」



~ドメニコ・ギルランダイオ 《最後の晩餐》 を目にしたら~

最後の晩餐


「レオナルド・ダ・ヴィンチの 《最後の晩餐》 でなくて、
 ドメニコ・ギルランダイオの 《最後の晩餐》 をチョイスしているところがシブいよね。
 しかし、あれだけの大所帯で、食べてるのがパンとワインだけってのは、寂しい食卓だなぁ。
 13人でサイゼリヤに来て、フォカッチオ (119円) と、
 赤のマグナム (1080円) しかオーダーしてないようなもんだからね。
 いや、そこはさすがに、サイゼリヤプレミアム (2160円) かな?
 それはそうと、ユダは裏切り者だから、一人だけテーブルの反対側に座らされているね。
 あのポジション、サイゼリヤだったら、確実にドリンクバー要員だよ。」



~ウィリアム・ブグロー 《アモルとプシュケ》 を目にしたら~

アモルとプシュケ


「知ってた?
 あの絵って、ウィリアム・ブグローの 《アモルとプシュケ》 の一部なんだよ。

プシュケ


 ブグローは、19世紀にフランスで活躍した画家なんだよね。
 ルネサンス時代の絵画に交じって、何で一枚だけフランスの画家の絵画があるのか謎だよね。
 そうそう、エスカルゴのオーブン焼き (399円) って、サイゼリヤの定番メニューだけど。
 よく考えたら、エスカルゴはフランス料理だよね。
 こっちも謎だ。」
 

以上、サイゼリヤで使える美術講座でした。
次回は、喫茶室ルノアールで使える美術講座でお会いいたしましょう!




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