現在、奈良に長期滞在中なので、はじめてホーム観戦欠席となってしまいましたが、DAZNの映像越しに観ていても見応えのある試合でした。
そしてなんといっても田口選手。怪我復帰直後ということで、前半45分だけの出場でしたが、効果的にパスを散らすことによって攻撃面での違いを出し、ポジショニングの良さによって守備面での違いを出し、まさにジェフのセルヒオ・ブスケツ(FCバルセロナ)。
ロング、ミドル、ショート、セット、全てのキックにおいて精度が飛び抜けている。そしてどこに、どのぐらいのスピードや強さとどの程度の角度でパスするか、という選択も実に的確です。
「キックの美しさだけで、観客を魅了できる」という意味でいえば、かつてジェフ市原に所属し、マジックレフトと言われた「ネナドゥ・マスロバル」選手のよう(利き足は違いますが)。
試合全体に関しては、試合後にポポヴィッチ監督が嘆いていたように、ちょっとジャッジの基準が不安定で、試合が荒れなくて良かったなという感じ。
多分ゴールだった町田のシュートや、後ろからのタックルにイエロー出る場合と出ない場合があったりもしました。
両チームの選手ともファイトする厳しいゲームだったので、なおさらジャッジがコントロールしなくてはいけない試合展開。
ジャッジにとって最も重要だと私が思うのは、厳しくとるにしろ、甘くとるにしろ、大事なのはブレのない基準。基準がブレてしまうと、選手たちはどこまで厳しくしたらいいのか判断できなくなり、混乱してしまう。混乱がカオスをもたらし、やがて試合が壊れる。
今節は「ジャッジがいかに大事か」を教えてくれた試合でした。