引き続き「のらネコ、町をゆく」の本から、興味深い意見をピックアップします。
のらネコ、町をゆく (NTT出版ライブラリーレゾナント054)/野澤 延行

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都会では、猫の問題を解決する手段として、総数を減らすことをめざします。が、最近、猫が全くいない状態、「猫ゼロ」を最終目標にする地域も出てきました。

野良猫が一匹もいなければ、ネコ害はなくなり、問題は万事解決なのでしょうか??

野澤先生は、猫を減らし過ぎることは別の深刻な問題を引き起こすと指摘しています。

「ネコ害で迷惑している人の声が高まり、野良猫を絶滅させたとしよう。
そこで起こるのは間違いなくネズミの大量発生である。

東京都ではネズミの苦情は増えている。
地球温暖化やビルが増え、人の手が届かない場所が増えたから。
幸いなことに、ネズミの天敵、野良猫がいる

野良猫対策に勤しむ人は、猫が減れば害獣であるネズミが爆発的に増えることも念頭に入れた方がいい。

野良猫が増えすぎると生態系を狂わすが、その一方で、減らしすぎるとネズミの増加など同様に生態系に悪影響を及ぼす。
あくまで全体のバランスを見て対策を進めなければならない。
強調したいのは、そもそも生態系を破壊したのは、私達人間であるということだ
。」


________

実際に、猫の極端な減少により、ネズミの被害が拡大する事態が起きています。
東京都心部では年々ネズミ被害が増大していますが、猫がほとんど出没しない、新宿、渋谷、原宿など、山手線西部の繁華街で顕著です。
一方、下町の上野や、浅草では旧い住宅街と野良猫が共存しているため、都心の繁華街ほど被害はでていません。

猫を全て保健所で処分しろという人は、猫のいないネズミだらけの町に住みたいか、冷静に考えてみてほしいです。

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